私は現在派遣社員として働いている。
先日あるご婦人に派遣社員だと伝えたら「まだ若いのに派遣はもったいないね」と言われた。
もったいないという認識自体をもったことがなかったけれど、
世間からすると派遣社員ってもったいないの?という素朴な疑問が浮かんだ。
派遣社員のデメリット
私が感じるデメリットはボーナスがないことくらい。
ちょっと価値観が狂っているので世間一般のデメリットを調べてみたら以下の通り。
・裁量の大きな仕事を任せてもらえない
・キャリアアップにつながりにくい
・同じ職場内での雇用期間に限りがある
・正社員と比べると雇用が安定しない
・福利厚生が少ない
確かに社員と比べると「ない」ことは多いのかなという感じ。
※私は現在これらを必要としていないから特にデメリットに感じないという前提で続けます。
派遣社員の私
私が今の生活を始めたのは約半年前。
現在の派遣生活を結構、いやかなり楽しんでいる。
別に負け惜しみとか、そう言い聞かせているとかではなく、割と本気で楽しいと思っている。
未来の自分への準備期間として最善の方法をとった結果がこの生活だし、いろいろな点で着実に良い方向に進んでいると実感できているから。
そしてこの時間で、今の時間を楽しんで自分を満たすメンタルを鍛えることが出来ているから。
実は過去にも派遣社員をしていたことがある。
転職活動が上手くいかず他に出来ることもないけど、生活はしていかなければいけないという理由で選んだ派遣。
仕事自体はつらくもなく、残業もなく、かといってやりがいがある訳でもない。
ただ生活するための仕事。
このままでいいのか不安や焦りがあり、9ヵ月ほどで転職活動を再開することとなった。
私の例だけでも同じ派遣なのに2通りの感じ方がある。
正社員か否か?
過去の私は仕事を選ぶとき、雇用形態は必ず正社員にチェックをつけていた。
安定しているから、ボーナスがあるから、キャリアアップしたいから。
本当に安定を求めているのか、お金があれば満足するのか、どういうキャリアを積みたいのかなど考えてみたこともなかった。
ただそれが当たり前の価値観でみんなと同じ選択だと信じ切っていた。
働くために生きるならそれで良かったと思う。
でもある時から、楽しく生きるために働きたいと思うようになった。
そしてそのためには、仕事の選択の第一基準を雇用形態にしている場合ではないと感じるようになった。
私たちは働くために生きているのか。
働くことがいつの間にか自分の中で当たり前になった。
学生の頃はいろいろな可能性を信じてかっこよく働くことを夢見ていた。
それなのに気が付けば、休日だけが唯一の楽しみ。
その休日さえも体を休めることに充てる。
今思えばあの時は仕事に行くために生きていたんだろうなと思う。
働くことは楽しい。
それはやりがいかもしれないし、お金かもしれないし人によって違う。
きっとどんなにお金があっても働くことをやめようとは思わない。
でも働くことが労働としか感じなくなってしまった時点で、いつの間にか無意識に働くために生きる方へ流れたのだろうなと思う。
今が楽しいと心から言えるわけ
冒頭のもったいない発言。
実は私はその場でご婦人に対して、「結構楽しんでいるんです」と即答していた。
今考えると、よく反論じみたことを言えたなと思う。
でも反射でその言葉が出るほど、充実していると思えているからなんだろう。
今と昔で違う点は、この生活を選んだ理由。
消極的に選んだ過去と、積極的に選んだ今。
そう。同じ派遣でも違う。
まとめ
もはや派遣がどう、雇用形態がどうとかそういう次元ではない。
自分がどういう意図で今こうしているか、自分がわかっていればそれでいい。
派遣を選ぶことがもったいないという意見は私にはあてはまらない。
そして私以外にもあてはまらない人はいる。
だからどうか、「派遣はやめたほうがいい」とか「派遣 デメリット」と調べて鵜呑みにしないで欲しい。
かと言って、派遣は楽しいぜ!派遣最高!という話では全くありません。
働くことに悩みがあったら、時間をかけて自分と向き合ってみる。
働くということを考えてみる。
自分のための時間って意識しないと案外とれないよね。